ダメな後輩はデキる風俗嬢の左手を見習うべきだと思う

自発的に行動できる後輩が欲しい

そんな風に思ってしまうのは、最近会社の後輩である井川君と接する機会が多いからだと思う。こんな事を言うと自分自身の事を本当に嫌な先輩だなぁと思うのだが、井川君は自発的に仕事が出来ない後輩だ。

ゆとり世代という言葉は差別用語に近いと感じているので好きではないが、 井川君に対しては、どうしてもそう呼びたくなってしまうくらい感覚がずれているなと感じてしまう。もちろん、どういった形であれ世代が変われば感覚はズレていくので、40代・50代から見れば、きっと僕もズレた感覚に見えるのだろう。

だから先輩にすべて合わせて仕事をしろと言いたいわけではない。そこまでの傲慢さは持ち合わせていないが、仕事をする上では言葉にせずとも自発的に行動すべき時があるはずだ。

具体的な話をしよう

先日、事務員さんがいない時に客が来たので僕が対応した。その際、座ったまま動かなかった井川君に、

「コーヒーを二つ入れてもらえるかな」

と頼んだ。そして数分後、井川君は砂糖もミルクも添えられてない、ただのブラックコーヒーを入れてきた。

そこで、

「砂糖とミルクは?」

と聞くと、キョトンとした顔で、

「あ、言われてなかったので」

という返答が返ってきた。

そう、彼には、

「コーヒーを入れてもらえるかな。砂糖とミルクを使う可能性があるから一応カップの横に添えておいてくれるかな」

と指示する必要がある。正直面倒くさい。

風俗に例えてみる

この話をわかりやすくする為に風俗に例えてみよう。あなたは風俗嬢に乳首を攻めて欲しいとする。とにかく乳首を攻めてほしい。だから風俗嬢に、

「オレ、乳首が弱いんだよねぇ」

と、間接的に弱点を口に出して伝えた。それなのに、風俗嬢がまったく乳首を攻めてこないのと似た状況だ

井川くん的な風俗嬢に伝えるべき言葉は、

「オレ、乳首が弱いんだよねぇ。だから手が空いたときにでも、一応、乳首を攻めておいてもらえるかな」

である。なんだったら、

「急ぎじゃないよ」

と一言添える必要もある。正直面倒くさい。

他の具体例もある

ウチの会社は最後に帰る社員が3つの作業をしてから退勤しなければならないルールがある。

<1>戸締まりの確認
<2>電気が消えてるかの確認
<3>外のチェーンポールを閉める

という三つの作業だ。

その日は僕、先輩、井川君の3人しかおらず、先輩が無言で<1>の戸締まりの確認を始めたので、僕は各フロアをまわり、<2>の電気の確認をした。僕の感覚では井川君が<3>の外のチェーンポールを閉めに行くのかと思っていたら、井川君は手袋をはめながらスマホを弄っていた。たぶんグラブってた。

彼がそこで三つ目の仕事を自発的に行えるのであれば問題はないのだが彼は絶対に主導的に動かない。何故だろう、不思議でならない。

これも風俗に例える

この一件もわかりやすく風俗に例えてみよう。これは風俗嬢が同時に三つの仕事をこなそうとする話だ。要するに男性が横たわってるマットに風俗嬢が寄り添って寝ており、その際に、

<1>口で接吻をする
<2>右手でアモーレを一定のリズムで弄っている

という二つの仕事をしている時に、残った左手で何をするのか?という話なのだが、井川くん的な風俗嬢は、

<3>左手でスマホを弄っている

ということになり、口で接吻をしながら右手でアモーレを弄り、左手ではスマホを弄っている器用な風俗嬢が誕生する。いくらなんでも現代っ子すぎる風俗嬢だ。職業意識のかけらもない。

僕が風俗嬢だったら違う

でも僕が風俗嬢だったら違う。芸術的な視野の広さをいかんなく発揮して、その左手は確実に逆サイドの乳首を責めているはずだ。普通の仕事はさほど出来ない僕も、風俗嬢だったらバリバリのキャリアウーマンになれるのではないかと思う。何故なら僕は指示されなくても動ける人間だからだ。

ゆえに僕が風俗嬢としての仕事に慣れてきたとしても、きっと僕はその慣れてきた感じを決して客には見せないだろう。たとえ風俗だとしても男は女性に処女性を求めるものだという事を風俗嬢である僕は知っている。つまり”仕事に慣れていないという仕事”をするのだ。

相手が本日7人目の客であろうと、

「男性の裸体を見るのは今この瞬間が初めてなの」

みたいな恥じらいを込めたリアクションをするべきだという事を良くわかっている。そして、実際その演技が出来てしまう所が僕という風俗嬢の凄いところだ。モジモジしながら流し目で男の裸を見て頬を赤らめる風俗嬢の僕。

しかし、いつまでも自発的に動かないようでは駄目だ。それではただのマグロ的指示待ち人間になってしまう。ある程度の時間が経ったら今度は積極的に行動を起こす必要がある。嬉しそうな表情を浮かべながら相手の瞳を見つめるのも効果的だろう。そしてレスリング選手のようにタックルをかまし、柔道選手のように寝技で技ありを貰い、最終的にはスキージャンプの選手のように相手をK点越えして、テレマークを決めさせる事だって出来る。

テレマークを決めさせてもまだ終わらない。プレイが終わった後は相手を気遣うことも決して忘れないのが僕という風俗嬢が人気がある理由だ。相手がもう帰ってしまうことを頭では理解しつつも、表情からは絶妙な寂しさが思わずにじみ出てしまう姿を演出する。絶妙に「あなただけは特別なの」的な寂しげな表情を浮かべてみせるのだ。

そんな絶妙な愛くるしさを発揮する風俗嬢の僕が今ハッキリと目に浮かんでいる。ハッキリ言ってカワイイ。風俗嬢の僕カワイイ。そしてカワイイは正義だ。

裏では鬼のようにイソジンでうがいをしまくるし、何だったら、イソジンのシャワーを浴びたいぐらいだが、そんな姿は微塵も見せない所がプロフェッショナルと言われるゆえんだ。

要するに

つまり良い風俗嬢の条件をまとめると、

はじめは少女のように恥じらいを、
動き出したら遊女のように積極的に、
ことが済んだら恋人のように愛情深く接すること。

という事になる。適当に書いていたのに思いがけず綺麗にまとまった風俗嬢論に僕自身もビックリしている。

という訳で、何故か僕が良い風俗嬢になれるという根拠のない自信を書く場に変わってしまったこの記事だが、話がそれまくったので今日は閉めさせていただく。なんでこんな話になったのか自分でも正直わからない。

自発的に好きなことを書いていたらこの体たらくだ。自発的に行動すりゃいいってもんでもないらしい。