【サッカー日本代表】香川真司はこのまま終わらない(今回は終わった)

久々に夢を見た。

大柄で屈強なオーストラリアのDFの間をスルスルと抜け、出てきたGKまで抜いてボールをゴールに流し込む。得点者はコーナーフラッグ付近へダッシュしながら、ルーニーが得点後に見せる膝スライディングパフォーマンスで喜んでいる。

その選手は背番号10を付けた香川真司だった。
そっか、香川のゴールでロシアW杯行きが決まるのか。
悪くないね。

ね?

それは夢だった。気付いたときには朝を迎えて、夢で見たことが少しずつボヤケてくる。ただ、オーストラリア戦は香川が決めてロシア行きが決まることは覚えている。これは正夢になる。

散々批判された分、この試合でゴールを決めて“香川ここにあり”を見せたれ!そう思いながらスタメンの名前を見ると、、、香川の名前はなかった。中盤は接近戦に強い選手で構成。なるほど、これは後半勝負だな。ハリルホジッチったら勝負師じゃねえか。

そして運命の一戦がキックオフ。試合はご存知の通り、前半に浅野拓磨、後半に井手口陽介のリオ五輪世代がゴールを決め、日本は見事に6大会連続6回目のW杯出場を決める。歓喜に湧く日本代表選手、スタジアムのサポーター、恒例となった渋谷スクランブル交差点の若者たち。

試合後は、ニュースター候補の井手口、先制ゴールの浅野、怪我からの大一番に戻ってきた長谷部誠などがインタビューに答える。テレビカメラが香川を映すことはない。同様に出番のなかった本田に対しては何度か映っていたけど、香川は映らない。

そう、香川は最後まで出番がなかったのだ…

香川がどんな気持ちで日本の勝利を見届けたのか。試合に出た選手達の活躍は内心穏やかではないはず。

スタメンで出た選手との違いは守備意識、スタミナ、走力というアスリート的要素が大きい。ハリルホジッチが求めるのは走れて一人でフィニッシュまでいけて(072じゃないよ)、守備も助けられる選手。中盤では肉弾戦に強い肉肉しいタイプのハードワーカー。

予選終盤になって中盤をアンカー&ハードワーカー2枚の構成になり、香川の得意プレーエリアがさらに狭くなった。ハリルホジッチはザッケローニと違ってサイドでの起用は考えてないようなので、起用するとすればダブルボランチに戻し、バイタルエリアの味付け担当(トップ下)か、現システムで香川もハードワーカーになるか。

ただ、香川も既に28歳。ここから狩人のように守備が劇的に向上することは考えにくい。現実的には、次のサウジアラビア戦でハリルを納得させられるパフォーマンスを見せ、指揮官を悩ませることができるかどうか。相手は自力での予選突破の可能性あるサウジアラビア。相手に不足はない。

今、手元には石原さとみの写真集がある。

タイトルの『encourage』とは、【励ます】という意味。

応援してくださる方の言葉や行動に、いつもいつも励まされ、15年この世界で生きてこられました。感謝の想いをこの一冊にきつく閉じ込めました。見て読んでくださった方の心が少しでもあたたまりますように

引用:石原さとみ写真集『encourage』

香川が登場した時、日本サッカーの将来が楽しみになった。

19歳でAV代表デビューし、その後セレッソ大阪からドルトムントへ移籍、日本代表では背番号10番。これをスター街道と呼ばずしてなんと呼ぶ?

ドルトムントでの活躍が認められ、マンチェスター・ユナイテッドへ移籍した時も、「日本人が遂にマンチェ!?」と感じた、あの時の興奮を返してくれ忘れることはない。

今はドルトムントでも苦戦中だけど、またきっと輝いてくれるだろう。そう考えれば、来年の本大会までに香川がどう変化していくのか楽しみだ。

まずは、この石原さとみの言うとおりに「encourage」で温まり、よい一年を送ってほしい。そして次はもっと強豪相手に夢で見たようなゴールを決めてほしいと願うばかり。

記事投下数時間・・・

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