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松岡圭祐『万能鑑定士Qの事件簿』紹介と感想文:面白くって知恵がつく?エッセンスが追加されたライトミステリー!

万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)

 

前回に引き続き、

<ミステリーに追加された別のエッセンス>

をポイントにしたライトミステリーの紹介です。 

 ↓前回の記事

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万能鑑定士Qの事件簿

どんな物語なのか?

松岡圭祐(まつおか・けいすけ)さんの書く面白くて知恵がつく人の死なないミステリーの金字塔。
映画化の時に一時、とにかく宣伝されまくっていた作品です。

 

良くも悪くも読みやすいので、文章に慣れている人ならば1日1冊ペースで読めると思います。初期の作品なら頑張れば立ち読みでもいけるかもしれない。それくらい読みやすい作品です。

 

作品は、平成28年2月時点で、
万能鑑定士Qの事件簿で12冊、万能鑑定士Qの推理劇で4冊、短編2冊、単体作品(探偵譚・謎解き)2作の合計18作品も発売されている人気作品。多すぎですね。さらに漫画も合わせると大変なことになりそうです。 

 

あらすじと特徴

物語は鑑定業のお店を営むロジカルシンキングの使い手、凜田莉子が持ち込まれた鑑定品から発生する事件や謎を、角川書店の『週刊角川』編集部勤務の記者である小笠原悠斗と共に解決していく流れになっている。


作品の特徴として、ワトソン役の小笠原悠斗が務めている会社が現実の角川書店であったり、現実世界とのリンクが強いことがあげられる。力士シール、モナ・リザの瞳など、真偽は別にして現実で話題になった出来事を時事的にストーリーに組み込んでいるところが面白いですね。

 

ロジカルシンキングとは

主人公の凜田莉子が使うロジカルシンキングという思考法。 

 

ドラマ『ガリレオ』の湯川准教授がよく言っていた「実に非論理的だ」というセリフに出てくる ”論理的” という言葉のことですね。物事を順序立てて考えていくという思考法なのですが、この物語では論理的に考えてもその結論にはならないだろ!と突っ込みたくなるところも結構多く、実に非現実的です。


さらに凜田莉子は学生時代に通知表でオール1をとるような劣等生だったのですが、卒業して数年で万物に精通するほどの知識鑑定眼、さらには論理的思考まで手に入れていたりして、実に非現実的です。


でも、それをツッコむのは野暮ってもんです笑。別にエンターテイメントにリアリティーなんて求める必要はないのです。楽しめればOK。

 

 

 

追加されたエッセンスは<+雑学

 物語が進む中で、様々な雑学が出てきます。例えば1巻2巻あたりで言うと、

 

・フランス人は4という数字を示す時、親指ではなく小指を曲げて表す。
・アフリカ南部アンゴラの部族に「ンザンビ」という名前の神がいるのでしりとりで負けない。

 

等々、生きていて、一体いつ使うんだというような雑学がたくさん出てきます。だから雑学というのかもしれませんが。

 
ただ、作品の中で雑学を披露する為に、作者が割りと強引に鑑定のお店にきのこを持ってきて毒キノコかどうか聞いてくる客とかを登場させたりしていて、実に非現実的です。


でも、そのありえなさも逆に楽しく思えてきたりするのが不思議。別にエンターテイメントにリアリティーなんて求める必要はないのです。楽しめればOK。この文章はさっきも書きましたね。

 

問題があるとすれば、強引に登場した雑学って、記憶に結び付かずに頭から消えてしまうんですよね。僕自身、読み終わって数年。記憶力の低下も手伝ってその雑学はどこへやら・・・。

 

 

映画化された理由

 綾瀬はるかさん、松坂桃李さん主演で映画化されましたね。素敵ですね、綾瀬はるかさん。年末の紅白歌合戦でたどたどしく司会をしている姿を微笑ましく見ていたのは僕だけではないはず。


映画『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』予告編 

映画化が決まった理由として、作品全体の魅力というものもあるのでしょうが、
僕は個人的に『事件簿Ⅸ』の出来が素晴らしかったからなのではないかと思っている。

実際、映画化されたストーリーはこの『事件簿Ⅸ』がベースになっている。

 

 圧倒的な存在感を発揮する「万能鑑定士Qの事件簿Ⅸ」  

 

 僕が思うに、この『事件簿Ⅸ』のデキが他の作品に比べ群を抜いて素晴らしいんですよね。

 

今までの8巻分の経緯やフリを使って素晴らしいクオリティの作品になっている。はっきり言ってこの『事件簿Ⅸ』を全力で楽しむために、これ以前の8巻を読むべきだとも思っている。それくらいこの巻が面白い。

 

ただし、内容についてはここでは触れません。もし読まれる方がいたらその方には全力で楽しんでいただきたいのでネタバレなし。ちなみにたぶん、この巻まで読んだ方はきっと残りのシリーズも読んでしまうはずです。

 

 

 

最後になるが 

 

作品ごとの細かい書評は、いずれドラマ化やアニメ化したら書き起こしてみようかと考えている。結局、僕が今回の書評で何を言いたいかというと、作品も魅力的だが、映画で主演した綾瀬はるかも天使のように魅力的であるということだ

 

最後に、『万能鑑定士Qの事件簿』には姉妹シリーズの『特等添乗員αの難事件』という作品があったりする。ただ長くなるのでその作品に関しては後日改めて書かせてもらうとして、今はただ、綾瀬はるかの余韻に浸らせていただきたい。汁。