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本-小説

常識的な性行為ってなんだろう?村田沙耶香『ギンイロノウタ』感想文

村田沙耶香の作品に一度ハマってしまうと、その世界から抜け出すために大変な苦労をすることになる。 村田作品は読めば読むほど読み手の常識を揺さぶってくる。自分が常識だと思っていることが、普遍的な常識ではないことに気づかされて、現在の社会の常識と…

【読書初心者用】面白くて読みやすい本をまとめてオススメ!!【25作品】

2017年9月22日更新 普段から本を読まない人にとって、時間をかけて文字を読み続ける事は苦痛なものだ。 そこで今日はサクサク読めてエンターテイメント性の高い本を紹介したいと思う。読みやすくて面白い小説なら無理なく文章に慣れることが出来て、断続的に…

早坂吝『○○○○○○○○殺人事件』感想文:史上最もHな探偵と呼ばれる上木らいちのエッチな魅力をぶっかける!

すぐに股を開くいやらしい女性が探偵小説の主人公でもいいと思う。 アガサクリスティーの小説に登場するミス・マープルや森博嗣のVシリーズで活躍する瀬在丸紅子など、古今東西の推理小説の世界に女性探偵がいないわけではない。しかし、男性が主人公のハー…

性描写を堪能できる一般小説まとめ【11作品】

※2017年9月13日更新 はじめに 「AVよりも映画のエロシーンの方が興奮できるんだぜ」といいながら、『インビジブル』という透明人間になる映画を僕に貸してくれた学生時代の友人である大賀君の事をふと思い出した。確かにあの映画は微妙にエロかった。 インビ…

『グローバライズ』感想文:ぶっ飛びすぎた性描写と暴力に置いてけぼり…この本が楽しいのかわからなくなる

「なんじゃいこりゃあ!!!」 と大きな声を上げて本をバタリと閉じてしまいそうになるブッ飛んだ短編小説集がある。それは木下古栗(きのした ふるくり)の『グローバライズ』という作品。※表紙のデザインが象徴的なので『GLOBARISE』と英語表記かと思いき…

松岡圭祐『探偵の探偵』シリーズ全作品のネタバレ感想文:暴力に対して機転で対応する女性版ハードボイルド作品

2017年8月30日更新 読みやすくて優しめな物語を書いている印象の松岡圭佑さんが、比較的ハードな作品を描いているシリーズがある。北川景子さん主演でドラマ化もされいている人気作になっている『探偵の探偵シリーズ』だ。 以前から気になっていたものの、な…

山田詠美『放課後の音符(キイノート)』感想文:不朽の名作なのは間違いないけど、大人ぶってる少女を見ると恥ずかしくなっちゃう

オッサンである僕が女子高生の心情を綴っている小説を読んでいるのはかなりキツい。 この“キツい”というのは単純にオッサンが女子高生の心情を綴っている小説を読んでんじゃねーよ、という外から見た時のキツさもあるし、それ以上に僕の年齢で彼女らの心情に…

言葉を操る大人の為のファンタジー小説『図書館の魔女』感想文!名作すぎて読了後の喪失感が凄すぎる…

高田大介『図書館の魔女』を読んだ。 運命の人と出逢えた時の感覚を雷に撃たれたようだと表現するが、この作品を読み終えた今、同じく雷に撃たれて痺れたような感覚でこの文章を書いている。読み終わった今でもまだ胸がドキドキしている。 本当に久々に出会…

ウィリアム・ゴールディング『蠅の王』の感想文:ボクの心が真っ黒な性悪説に染まっていく古典の傑作

ウィリアム・ゴールディングの小説『蠅の王(原題:Lord of the Flies)』を読んだ。 1954年に出版されたこの作品は内容の過激さから多くの出版社から発売を拒絶されていたそうだ。その拒絶も納得してしまうような物語…具体的に言えば、無人島に不時着した少…

バレンタインに贈りたい素敵な『チョコレート』の小説【6作品】

2017年7月24日更新 『チョコレート』という言葉からはどんなイメージが連想されるだろうか? ドーナツやケーキ、フォンデュも捨てがたいし、ブラウニーやアイスなどはビターな風味がある。そいいった固有名詞はもちろん、チョコレートは美味しいイメージ。ベ…

小野不由美『残穢』感想文:読者の貴方にも穢れが憑いてくる怪作は読むべきか否か…

小野不由美『残穢』を読んだ。 この『残穢』という作品は不思議な作品で、とんでもなく恐ろしいという評判を聞く一方で、想像していたよりも全然怖くなかったと、肩透かしをくらった人たちの意見も聞く。どうしてこんなことが起こるのだろうか? ちなみに僕…

クソ恋愛小説『リケコイ。』ドMのネトラレ好きだけが楽しめる闇落ち小説なんて誰が読むんだよ

僕は基本的に、おすすめしたい小説の話をしたいのですが、多く本を読んでいるとたまに交通事故のように突発的にクソ小説にぶち当たることがあります。 すべてが時間の無駄で、何一つ得るものもなく、過ごした時間も価値がない。マジで時間とお金を返して欲し…

ツチヤタカユキ『笑いのカイブツ』感想文:笑いの狂気が生んだカイブツが叫びだしている

ツチヤタカユキ『笑いのカイブツ』を読んだ。 ニッポン放送のラジオ番組『オールナイトニッポン』のネタはがきのコーナー、NHKで放送していた『着信御礼!ケータイ大喜利』など、笑いに対してストイックな番組を好む人はこのツチヤタカユキという名前を知っ…

読後感が最悪な胸くそ悪い小説こそ読むべきだ【15作品】

※2017年6月22日更新 本を読み終わったあとに胸クソ悪くなる作品は、世の中にたくさんある。 何故わざわざ時間をかけて本を読み、嫌な気持ちになる必要があるのか、理解できない人たちもたくさんいる事だろう。 そんな方々に勘違いしてもらいたくないのは、そ…

朝井リョウ『ままならないから私とあなた』感想文:"古き良き考え方"は古いだけの考え方に変わっていくのだろうか

読むたびに傷ついたり嫌な気持ちになることはわかっているのに、懲りずに読んでしまう朝井リョウの作品たち。 朝井リョウ作品の多くは、人間の感情を言語化して説明し、読者へ一歩ずつ詰めていく。そして逃げられなくなったところで、至近距離から大声で人間…

オススメの短編小説をオールジャンルで紹介します!【26作品】

※2017年4月24日更新 はじめに 短編集の魅力は長編作品の魅力とは種類が違う。 一冊の本の中で様々な体験が出来たり、1つの物語だと思っていたらそれぞれの物語が繋がっていたりと、短編集だからこそ味わえる多くの要素が存在する。 さらに、好きな作家の違っ…

【直木賞・本屋大賞】恩田陸『蜜蜂と遠雷』感想文:文字から聴こえ漏れてくる美しい音楽の調べ♬

読みました。読みましたよ、恩田陸『蜜蜂と遠雷』。 第156回直木三十五賞と第14回本屋大賞をW受賞している作品なので期待はしていましたが、正直、ここまでの傑作だとは思いませんでした。読み終わって、ちょっとまだ興奮から醒めていないような状態なのです…

この胸が熱くなる青春小説を読んどけ【26作品】

2017年4月10日更新 はじめに "素晴らしい青春小説"は"初恋"に似ている。 物語に感情移入し輝かしい時間を共に過ごすことで得られるトキメキはもちろんだが、読み終わった時に味わう喪失感が初恋に破れたときの感覚に近いからではないかと思う。 その失恋に似…

愛すべきクローズド・サークル系おすすめミステリー小説【21作品】

2017年3月30日更新 ミステリーファンとしては絶対に外せないジャンル―― 【クローズドサークル】 皆さんも読まれたことはあるかと思います。 傑作と呼ばれるクローズドサークルには、孤島や山荘に閉じ込められて、1人、また1人と殺人が起きていき最後には仰…

辻村深月『ハケンアニメ』感想文:“作品愛”という人質を取られたアニメ業界の現状!

“ー生きろ。君を絶望させられるのは、世界で君ひとりだけ。” 辻村深月の作品って、精神的な辛さが前面に押し出されている作品が多いような気がしていたのですが――結末は別ですが――、先日読んだ『ハケンアニメ』はその精神的な辛さよりも仕事に懸ける熱い想い…

池井戸潤『銀翼のイカロス』感想文:半沢直樹4-JALすぎてシビれる名作に続編はあるのか?それはそうとドラマはよ

2013年TBSドラマ『半沢直樹』の原作小説シリーズの4作目、池井戸潤作『銀翼のイカロス』。前作『ロスジェネの逆襲』のようにやはり題名が格好よくなっているので驚きつつも、内容は、半沢が栄転で東京第一銀行の本社営業二課の次長に戻ってからの出来事が描…

朝井リョウ『何者』感想文:この傑作に共感できない人生を送りたかった・・・

僕は作家本人の人柄を好きになってしまうと作品も好意的に捉えてしまうことがあるので、なるべく作家と作品は別物として読むように気を付けているんです。 だから、朝井リョウの作品『何者』を読んだ時に感じた感想。 「これは素晴らしい作品を読み終えてし…

加藤千恵『ラジオラジオラジオ!』感想文:少女の成長と友達が親友に変わる瞬間を読ませてくれるホロ苦い青春ストーリー

朝井リョウ・加藤千恵のオールナイトニッポン0のリスナーだった僕は、お二人に非常に親近感を感じてしまっています。 そのラジオのコーナーから名付けられた加藤千恵さんの作品である『ラジオラジオラジオ!』(河出書房新社)も発売された当初から個人的な…

書籍『ご本、出しときますね?』番組内容と作家が紹介してくれた本のまとめ!《出演作家のおすすめ作品も!》

BSジャパンでオードリーの若林正恭さんが司会を務めるトーク番組『文筆系トークバラエティ ご本、出しときますね?』を、みなさんはご存じでしょうか? www.bs-j.co.jp 毎回、人気作家の皆さんがゲストで登場して、司会の若林さんと様々なトークをするのです…

宮木あや子『校閲ガール トルネード』感想文:望んだ未来と手に入れた今が違ったとしてもそれは不幸ではない

宮木あや子作品『校閲ガール』『校閲ガール ア・ラ・モード』の続編にあたる作品。 可愛らしいキュートな装丁は相変わらずで、おっさんには買いにくいのだが、今作『校閲ガール トルネード』は、前作よりもやや厳しい現実を突き付けるような内容になっている…

和田竜『忍びの国』小説感想文:耐え忍ぶのではなく金を懐に忍ばせる事が伊賀忍者の生きがいである

海外から見た日本のイメージは、未だに侍や忍者から脱却できてはいないのかもしれない。 海外向けの日本人のパフォーマンスはどうしてもSAMURAIでありNINJAをしておくのが無難であることは昔から変わらず、未だにチョンマゲ姿に袴を着ている人たちがTOKYOの…

男性にこそ読んでもらいたい!おすすめの恋愛小説【11作品】

『恋愛小説は女性が読む本である』 そんな考え方は一世代前の偏見で、今では男性でも恋愛に比重が置かれた作品を普通に楽しむ時代になってきているように感じる。映画『君の名は』のように、性別に関係なく支持される恋愛作品も増えてきた。それでもやはり、…

誉田哲也『増山超能力師事務所』感想文:人情味あふれるハードボイルドSF作品という新しいジャンルが生まれる!

『超能力』と聞くと僕は小さいころゴールデンタイムのテレビで行われていた超能力者の特番を思い出す。スプーンを曲げ、念写をし、箱の中身を当てる彼らに胸が躍っていた。 超能力の存在の有無をここで語るつもりはないが、ああ僕に超能力があったらTVなん…

野沢尚『反乱のボヤージュ』感想文:間違っていることを「間違っている」と言える大人でいなければいけない

基本的に疾走感で満たされた爽やかな青春小説の方が好きなのだが、若いからこそ感じる心の葛藤や成長を描いた苦味あふれる青春小説も、また違った魅力があるので読んでしまう。 特に思春期の学生特有の“万能感”や“無気力感”が、社会によって抑圧されて強制的…

池井戸潤『七つの会議』感想文:胃が痛くなるようなサラリーマンの辛さがリアルすぎて凹む

作品のタイトルだけを見て、勝手にユルユルした笑える内容の作品だと思い込んでしまうことがある。それなのに実際に作品を読み始めたらシリアスな内容だったりすると、自分の心が勝手に生み出した勘違いが原因でギャップが埋まらず、物語の導入部分で苦労し…